本稿では、「欧州科学科研プロジェクト」の課題である「接触場面そのものに立脚した欧州独自の自主教材、欧州の日本語学習者を中心とした学習者中心の教材」の作成に関し、その解決法について、理論的背景およびそれに基づいて作成した教材案を示し、今後の作成の方向性を提案する。  まず、理論的には、アウトプット仮説を援用して学習者の発話を教材化することの意義について検討した。また母語話者レベルの日本語のみを到達目標とするのではなく、学習者の中間言語の発達過程に合わせた目標設定の必要性について述べた、さらに、欧州と言う多言語社会で共有できる教材という観点から、日本語と欧州各言語間の対照研究的アプローチの重要性も指摘した。そのうえで、接触場面を素材とし、聴解や読解を出発点としつつも、最終的には必ず発話と文章作成という産出能力の向上を目的とする教材案と示した。

Sesshoku bamen no Kyozai ka (Realizzazione del materiali didattici derivanti da contatti situazionali)

OUE, Junichi;
2004-01-01

Abstract

本稿では、「欧州科学科研プロジェクト」の課題である「接触場面そのものに立脚した欧州独自の自主教材、欧州の日本語学習者を中心とした学習者中心の教材」の作成に関し、その解決法について、理論的背景およびそれに基づいて作成した教材案を示し、今後の作成の方向性を提案する。  まず、理論的には、アウトプット仮説を援用して学習者の発話を教材化することの意義について検討した。また母語話者レベルの日本語のみを到達目標とするのではなく、学習者の中間言語の発達過程に合わせた目標設定の必要性について述べた、さらに、欧州と言う多言語社会で共有できる教材という観点から、日本語と欧州各言語間の対照研究的アプローチの重要性も指摘した。そのうえで、接触場面を素材とし、聴解や読解を出発点としつつも、最終的には必ず発話と文章作成という産出能力の向上を目的とする教材案と示した。
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Utilizza questo identificativo per citare o creare un link a questo documento: https://hdl.handle.net/11574/40021
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